ちなみにコマンドは ”lts” →enter の後に尺度となる数字を打ち確定すれば線種尺度が変更されます。
LTSはモデル空間全体の線種尺度のことを言います。
変更することによって全てのオブジェクトの線種尺度に影響します。
オブジェクトを選択後、オブジェクトプロパティにでてくる線種尺度(個別の線種尺度)とは別物です。
私の場合、基本的には個別の線種尺度は変更せず、LTSにてファイルごとに線種尺度を設定します。(そのほうがあとから変更したくなった場合にも容易に対応可能です。)
LTSをモデル空間で調度良い見た目に調整したとき、
レイアウト空間に移動したときに、ビューポートから見えている図面の尺度が
モデル空間とは違うことはありませんでしょうか。
例えば、モデル空間では点線や一点鎖線が見えているのに、
レイアウト空間のビューポートでは実線になってしまう。
と言った具合です。
これは”psltscale”というシステム変数によるものです。(コマンドもそのまま”pslescale”です。)
0と1がありますが、
新規レイアウトを作成した場合、標準ではpsltscaleは”1”になっていると思います。
0:レイアウト空間のビューポートをモデル空間と同じ線種尺度にする。
(異なる尺度のビューポートでは線種も尺度通りに伸び縮みする。)
1:レイアウト空間のビューポートの線種尺度を統一する。
(異なる尺度のビューポートでも線種尺度が統一される。)
非常にわかりづらいので今回は画像と、参考のDWGファイルを添付します。
ファイルの設定は LTSを”1” 線種は”DASHED” 用紙設定はA3 1:1 としています。
モデル空間に線種DASHEDで何本か適当に引いた線を、1:10と1:5の尺度の
2つのビューポートでレイアウトしています。
・まずはpsltscaleを”0”とした場合。
モデル空間では同じ線種尺度ですが。
ビューポートの尺度が違うので、それぞれの尺度に合わせて
されているので、破線の間隔がそれぞれ違います。
1:10はほぼ実線になってしまっています・・・が。
1:1のビューポートならば、モデル空間と同じに見えるはずです。
言葉で表現するのが難しいのですが。
psltscale0 でのレイアウト空間の線種尺度は モデル空間と同じ見た目になるということです。(尺度の絶対値が変わらないといいますが・・・・)
メリットとしては、作図時はよくモデル空間とレイアウト空間を行き来しますが、見た目が同じなので作業しやすかったりします。
デメリットとしては、同じレイアウト空間に異なる尺度のビューポートが存在すると、見た目が変わってしまうことです。
よってpsltscale0 は 単一のビューポート向きということになります。
・次はpsltscaleを”1”とした場合。
先ほどのレイアウトをコピーし、pstscaleを1に変更したものです。
その他はいじっていません。
1:10 1:5共に同じ間隔なのがわかるかとおもいます。
このように、異なる尺度のビューポートでも同じ線種尺度になります。
ただし、モデル空間での見た目とレイアウト空間での見た目が変わってしまうため、冒頭で言ったような”やりづらさ”があります。
こちらの設定は、複数の尺度が混在するレイアウトの場合に最適かとおもいます。
以上長々と書きましたが、、、実際に見てみるのが早いと思いますので。
DWGファイルのリンクを貼り付けておきます。
https://docs.google.com/file/d/0B_NaR3k6p59Vb2ZoME80Um05ZGM/edit?usp=sharing
ダウンロードして、LTSを変えてみたり色々弄ってみてください。
ちなみに psltscaleのシステム変数を変更しても、すぐには画面には反映されません。
一度違うレイアウトのタブへ切り替えることで反映されるので気をつけてください。
ここまで読んでくださった方、ありがとうございました。
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