2013/02/15

モデル空間とレイアウト空間で線種尺度が違う[lts・psltscale]

まずはLTスケール(ltscale)またの名をグローバル線種尺度について。(以後LTSとします。)
ちなみにコマンドは ”lts” →enter の後に尺度となる数字を打ち確定すれば線種尺度が変更されます。

LTSはモデル空間全体の線種尺度のことを言います。
変更することによって全てのオブジェクトの線種尺度に影響します。
オブジェクトを選択後、オブジェクトプロパティにでてくる線種尺度(個別の線種尺度)とは別物です。

私の場合、基本的には個別の線種尺度は変更せず、LTSにてファイルごとに線種尺度を設定します。(そのほうがあとから変更したくなった場合にも容易に対応可能です。)

LTSをモデル空間で調度良い見た目に調整したとき、
レイアウト空間に移動したときに、ビューポートから見えている図面の尺度が
モデル空間とは違うことはありませんでしょうか。

例えば、モデル空間では点線や一点鎖線が見えているのに、
レイアウト空間のビューポートでは実線になってしまう。

と言った具合です。

これは”psltscale”というシステム変数によるものです。(コマンドもそのまま”pslescale”です。)

0と1がありますが、
新規レイアウトを作成した場合、標準ではpsltscaleは”1”になっていると思います。


0:レイアウト空間のビューポートをモデル空間と同じ線種尺度にする。
  (異なる尺度のビューポートでは線種も尺度通りに伸び縮みする。)

1:レイアウト空間のビューポートの線種尺度を統一する。
  (異なる尺度のビューポートでも線種尺度が統一される。)

非常にわかりづらいので今回は画像と、参考のDWGファイルを添付します。

ファイルの設定は LTSを”1” 線種は”DASHED” 用紙設定はA3 1:1 としています。
モデル空間に線種DASHEDで何本か適当に引いた線を、1:10と1:5の尺度の
2つのビューポートでレイアウトしています。


・まずはpsltscaleを”0”とした場合。

モデル空間では同じ線種尺度ですが。
ビューポートの尺度が違うので、それぞれの尺度に合わせて
されているので、破線の間隔がそれぞれ違います。
1:10はほぼ実線になってしまっています・・・が。
1:1のビューポートならば、モデル空間と同じに見えるはずです。

言葉で表現するのが難しいのですが。
psltscale0 でのレイアウト空間の線種尺度は モデル空間と同じ見た目になるということです。(尺度の絶対値が変わらないといいますが・・・・)

メリットとしては、作図時はよくモデル空間とレイアウト空間を行き来しますが、見た目が同じなので作業しやすかったりします。

デメリットとしては、同じレイアウト空間に異なる尺度のビューポートが存在すると、見た目が変わってしまうことです。
よってpsltscale0 は 単一のビューポート向きということになります。


・次はpsltscaleを”1”とした場合。

先ほどのレイアウトをコピーし、pstscaleを1に変更したものです。
その他はいじっていません。

1:10 1:5共に同じ間隔なのがわかるかとおもいます。
このように、異なる尺度のビューポートでも同じ線種尺度になります。
ただし、モデル空間での見た目とレイアウト空間での見た目が変わってしまうため、冒頭で言ったような”やりづらさ”があります。
こちらの設定は、複数の尺度が混在するレイアウトの場合に最適かとおもいます。


以上長々と書きましたが、、、実際に見てみるのが早いと思いますので。
DWGファイルのリンクを貼り付けておきます。

https://docs.google.com/file/d/0B_NaR3k6p59Vb2ZoME80Um05ZGM/edit?usp=sharing


ダウンロードして、LTSを変えてみたり色々弄ってみてください。
ちなみに psltscaleのシステム変数を変更しても、すぐには画面には反映されません。
一度違うレイアウトのタブへ切り替えることで反映されるので気をつけてください。


ここまで読んでくださった方、ありがとうございました。

















2013/02/06

ファイルを開こうとしたが、Autocadのエクスプローラーが開かない。[filedia]

Autocadでファイルを開くとき、デフォルトの状態ですとエクスプローラーが立ち上がって、
そこからファイルを開きますよね。
突如その「ファイルを開くときに出てくるエクスプローラー」がでなくなってしまいます、ということはありませんでしょうか。

そもそもWindowsのエクスプローラーから開くから興味ないぜ!って人は参考程度にしてください。


単刀直入に、autocadからのエクスプローラーがでなくなってしまった場合、どうすればよいか。

それは ”FILEDIA” というシステム変数を変更することによって解決できます。

0 に設定しているとファイルを開く際のエクスプローラーが出ません。
1 に設定すればエクスプローラーが出るようになります。

なぜ突然でなくなってしまうかは、よくわかりませんどこかショートカットキーを無意識のうちに押してしまっているのかも・・・・・

お困りの方はお試しあれ~

AUTOCADで連続印刷(adobe Acrobatを使用)する方法

みなさんはAutocadで印刷するとき。

ファイルをひとつづつ開いて印刷しては閉じ、印刷しては閉じ・・・・
なんてしていませんか?

私は建築設計でAutocadを使用しているので、大量の図面一式を印刷することが多々あります。
私は決してAdobeの回し者ではないですが、
Acrobatを使う方法が一番効率よく、かつ無駄なく印刷できると考えています。(あくまで主観です。

Acrobatはシェアウェアのためなかなか導入に踏み切れない方もいるかと思いますが、
そのぶん効率が上がり、結果生じるメリットのほうが大きいです。
なにより一番大きいのは作業時間の短縮とミスの軽減だとおもいます。

とまぁ、ソフトの宣伝はこのくらいにして本題へ。


Autocadにはパブリッシュという機能があります。(あまり古いバージョンには搭載されていなかった気がします。とくにLTは2008あたりからだったか?)

簡単に言えば、予め設定しておいたページ設定を使用して、複数のレイアウトを一気に印刷できる機能です。開いていないファイルのレイアウトも同時に印刷することができるので、非常に効率があがります。

ただ、全てのレイアウトの印刷設定を予めきちんと設定しておくというのも、なかなか難しい場合もあります。(特に複数人が同じファイルに手を入れる場合等)

私の場合ですが、気を付ける点が幾つかあります。

①全てのレイアウトで用紙のサイズを統一すること。
②必ずレイアウト空間にてレイアウトし、レイアウト空間の用紙枠外にオブジェクトが存在しないこと。(モデル空間にてレイアウトしてしまうと色々めんどくさいです。)
③印刷範囲は「オブジェクト範囲」にすること。窓で切るとずれます。
④印刷の尺度は1:1にすること。(ビューポートで尺度調整)

上記の条件で作図することにより、縮尺の違う図面でも紙の大きさは全て同じということになります。

印刷尺度が同じで紙のサイズも同じ場合、全てのレイアウトで同じ印刷設定が使えるので、
あらかじめレイアウトの設定を指定なくても、印刷時にまとめて設定できるので楽です。


では具体的にパブリッシュする方法です。


まずは、順番に印刷したい場合、一枚目にくる図面を開き、レイアウト空間に移ります。
印刷設定を開き、印刷設定を行ったあとプレビューして確認します。
OKであればESCを押して印刷設定画面に戻り。ページ設定に名前を付けて保存します。(追加というボタン)
保存できたら印刷画面をESCを押してキャンセルします。
私がおすすめするのは、ここで使うプリンターをAdobeAcrobatにすることです。
通常のプリンターでも良いのですが、印刷中にタイムアウトしてしまうことがよくあり、
あまりうまくいった記憶がありません、なので一旦PDFにしてしまおうというわけです。
(DocuWorks等でも同じようにうまくいきます、要は仮想プリンターですね)


ここで、「PUBLISH」 とコマンドラインに打ちエンターを押します。
するとパブリッシュのウィンドウが開き、リストに開いているデータのモデルとレイアウトが
リストアップされていると思います。(複数レイアウトタブがある場合はSHIFTを押しながらレイアウトを複数選択し、右クリックメニューからパブリッシュを選択してもいいです。)

次に、開いていないデータのレイアウトを印刷するために、リストの左上のほうにある
「シートを追加」というボタンを押します。(緑色のプラスマークのものです。)

開いたコンソルの下部に検索対象というプルダウンメニューがあるので。
レイアウトのみにしておきます。

その上で印刷したいファイルを選択し読みこめばリストに追加されます(複数選択可)
仕様だと思うのですが、先に選んだファイルがリストの後ろに来てしまいます(あとでリストの順番は変更可能)

印刷したいレイアウトのリストが出来上がったらいよいよ印刷に入ります。

が、その前にパブリッシュのウィンドウの右下にある3つのチェックボックスを全てはずします。
まぁ好き嫌いの問題もありますが、バックグラウンド印刷しないほうが早い気がします。
あと進捗がわかるので精神的に待つのが楽です^q^;

まずはリストの項目をCtrl+Aで全選択します。
次に、リストの先頭のファイルのページ設定のところにプルダウンメニューがでますので、
ここに、最初に作成したページ設定の名前があるはずなので、選択します。

これで全てのレイアウトに対して同じページ設定を反映させることができます。


あとはパブリッシュのボタンを押せば自動的にファイルが開き、連続印刷することができます。
推奨の方法でAcrobatないしはDocuWorks等を設定していた場合、
ここでファイルの保存先を聞かれるのでデスクトップにでも保存します。

あとはひたすら待つだけです。


以上、文字だけで説明するとひじょおおおにわかりづらくて申し訳ないのですが。
今後キャプチャーして画像を追加する元気があれば、この記事を編集しようとおもいます。

ここまで読んでくれた方、ありがとうございました。